沖縄で家を割安で建てる方法として、借地権付き住宅があります。国内外の富裕層もセカンドハウスを求める沖縄では、家を建てるにも首都圏ほどではないにしても地代が割高ですよね。
理想の沖縄の家に住みたいものの予算が割高な場合には、借りた土地の上に沖縄の家を建てる「借地権付き」住宅を選ぶことで、土地を購入する場合の3割~5割ほどにまで、土地代を抑えることができます。
沖縄の家を建てた後は借地権を持ち、毎月賃料を払うことにはなりますが、それでも沖縄の家を建てる予算の多くは土地代ですから、土地と建物双方の所有権を持つ一般的なマイホーム予算よりも、毎月出るお金も割安です。
ただ、いくら沖縄の家を割安で建てることができるとは言え、借地なので不安を持つ方も多いですよね。そのためには借地権付きの沖縄の家への理解がポイントです。
今回は、借地権の土地の上に建つ沖縄の家の概要と、契約前の注意点をお伝えします。どうぞ参考にしてください。
【沖縄の家購入】割安の借地権付き住宅☆
購入前の注意点
借地権付きの沖縄の家
冒頭でお伝えしたように、沖縄で家を借地権付きの土地の上で建てることで、割安で戸建てを建てることが可能です。
ただし割安であっても地代を払う必要はありますし、契約時には保証金(一般的には土地価格の1.5割~3割ほど)も掛かるため、もしも土地を購入した場合と具体的な数字に出して、どちらがお得かを比較検討することをおすすめします。
【 借地権付き沖縄の家☆借地権の3つの種類 】
● 借地権にはおおまかに3つの種類がありますので、どのタイプかを理解して検討を進めてください。
(1) 定期借地権
・ 一般定期借地権 … 最も一般的な借地権の種類で、契約期間は50年以上100年まで、期間満了で更地にして返還します。貸主と借り主に合意があれば再契約も可能です。
・ 建物譲渡特約付き借地権 … 建物を建てたままで返還する契約です。主に地主が建物を買い取る形で契約期間は30年以上からとなり、返還後に建物を含めた賃貸契約の可能性もあります。
(2) 普通借地権 … 借り主が希望するなら原則として自動的な契約更新が続く契約です。最初の契約で20年、その後は10年ごとの契約更新です。
※ 普通借地権では土地の返還をして契約終了する段階になると、沖縄の家の買い取りまで借り主に依頼できます。
沖縄の家が建つ土地が普通借地権であれば、将来的な土地の買い取りも可能です。
一方、定期借地権に沖縄の家を建てた場合、借り主との合意があれば買い取りの可能性も出てきます。
定期借地権には公的機関(供給公社など)が提供している土地もあり、このような分譲定期借地権付き土地の場合には、最後に買い取りができる制度を持つものもありますので、確認をしてみてください。
借地権付きは土地購入とどれくらい違う?
沖縄の家を借地権付き土地に建てる場合と、購入して所有権を得る場合とで、どのようなコストの違いが出てくるのでしょうか。
それぞれの費用を比較検討するためには、契約時に掛かるコストと契約後に掛かるランニングコストをそれぞれ比べなければなりません。
【 借地権付き沖縄の家☆費用を比べる 】
(1) 土地を購入した場合
・ 購入時 → 土地購入コスト
・ 購入後 → 固定資産税(必要があれば都市計画税)
(2) 土地を借りた場合
・ 契約時 → 保証金(権利金)
・ 契約後 → 地代
※ 保証金(権利金)は一般的に土地価格の15%~30%ほどと考えてください。
…ですから、沖縄で家を建てる時の初期費用としては、借地権付き住宅はかなり割安になることが分かります。
ただし(一般的には)毎月の賃料が掛かりますから、総額で考えてどちらが割安になるかは、賃料によって違うことになりますので、事前に確認をしてください。
※ 借地権付きの土地で沖縄の家を建てた場合には、土地に固定資産税は掛からないものの、建物には固定資産税が掛かります。
地盤調査報告書をチェックする
借地権付き沖縄の家を建てるのであれば、決める前に地盤調査報告書はチェックしておくと安心です。
軟弱な土地と言えば埋め立て地や盛り土の土地などがありますが、あまり知識がないまま勢いで契約を交わし、選んでから軟弱な土地だと分かると、せっかく借地権付きの沖縄の家でコストが抑えられるはずが、地盤の改良や基礎工事でコストが掛かります。
仮に建売住宅などであっても、わざわざ軟弱な土地に決めたくはないですよね。
瑕疵損保保険の義務化によって注文住宅ばかりではなく建売住宅においても地盤調査が必須となり、どの沖縄の建売住宅の家でも地盤調査報告書がありますので、まずは地盤調査報告書を確認してから決めてください。
【 借地権付き沖縄の家☆地盤調査報告書 】
● ですから、まずは地盤調査報告書の有無を確認(※)し、現物を見せてもらいチェックします。
→ 地盤調査報告書で注目したいのは、地盤強度です。基本として「N値」が示す値が3以上であれば、軟弱な土地ではありません。
(※)新築の建売住宅や注文住宅であれば、借地権付き沖縄の家であっても地盤調査が義務化されていますので、報告書もありますが、中古住宅の場合は地盤調査報告書がないケースも多いです。
2021年現在では、中古既存住宅で地盤調査報告書を有している物件は数10件に1件と言われています。
【 借地権付き沖縄の家☆地盤調査報告書のない中古物件 】
● さらに中古住宅で地盤調査がキチンとされていない物件に大きなデメリットとなるのは、瑕疵担保の対象外と言う点です。
仮に軟弱な土地だったとして、将来的に家の重さで沈んでいく(不同沈下)が起きても、保証されるとは限りません。
現地見学のとっておき
このようなことから沖縄で家を建てる時に土地選びは、借地権付きであっても購入であっても、将来的に安心できる暮らしのための大きなポイントとなりますが、なかには悪徳な土地もあります。
一例では、見た目にはキレイに整備された更地に見えるものの、過去にはゴミ廃棄場所として利用されていたうえ、コストが掛かるからとゴミをキレイに整理をしないまま、上から土を被せて、押し固め整備したような土地の事例もありました。
せっかく沖縄で家を建てるのであれば、このような土地を間違えて選ばないためにも、現地見学は大切です。
【 借地権付き沖縄の家☆現地見学のポイント 】
● 沖縄で家を建てるための土地見学であれば、建築業者や不動産会社の言葉だけではなく、第三者的な立場にある人々の言葉がヒアリングできればより信頼できます。
→ そこで思い切って尋ねてみたいのが、現地の人々の声です。その土地を昔からよく知る人々であり、ごく客観的な第三者と言えます。
なかなか突然お伺いするのは気が引けますが、沖縄で家を建てたいのであれば、ここは素直に「あちらの土地に家を建てたいのですが、以前はどのように使われていたのでしょうか?」などなど、疑問をそのまま伝えた方がスムーズです。
もしもその土地の近隣の人々の反応に傷つくような事があれば、それも近隣住民の様子が垣間見れたことになります。沖縄で家を建てる前に、周辺住民の様子が分かると言う点も、聞いてみる価値はあるのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか、今回は沖縄で家を建てる時、コストを抑えてマイホームが実現する借地権付き沖縄の家についてお伝えしました。
毎月の賃料が掛かるものの、契約時には保証金(権利金)のみの支払いで済み、土地購入よりも5割~7割ほど土地代を抑えることができるのが借地権付きの土地ですが、あくまでも借地権であることは理解をしてください。
一般的に沖縄で家を購入した時に土地も一緒に購入すると、所有権を得るため、土地まで担保になりますが、借地権付きの土地は担保にはなりません。もちろん、所有している訳ではないので、相続の対象にもならないことは理解をしてください。
それでも、借地権付きの土地を選ぶことで理想の沖縄の家を建てることができるとして、選択肢のひとつとして検討する人々は多くいます。
まとめ
借地権付き住宅とは
・土地を購入せずに借りる方法(所有権ではなく借地権)
・土地代を5割~7割抑えることができる
・定期借地権と普通借地権がある
・契約時には保証金(15%~30%)を払う
・契約後は毎月賃料を払う
・地盤調査報告書ではN値3以上の土地を選ぶ
・現地見学では地元住民にもヒアリングをする